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お子さんの成長について
はじめに
お子さんの「身長が伸びない気がする」「成長が遅いように見える」と感じたことはありませんか?
成長には個人差があり、多くの場合は心配ないものですが、まれに病気が隠れていることもあります。正しい方法で測定し、記録を見ていくことで、成長のサインを見逃さずに気づくことができます。
成長曲線に記録する意味
測った身長や体重は、**年齢と性別に合わせた「成長曲線」に記録します。
1回だけの数値ではなく、何回かの測定を比べていくことで成長のパターンが見えてきます。
- 成長曲線の種類
- 身長・体重・頭囲(乳幼児期)
- 体重/身長(0〜5歳児)
正常な成長とは?
- 成長には4つの時期があります:
- 胎児期:妊娠中の栄養や環境の影響が大きい
- 乳児期:栄養状態や先天的な影響を受けやすい
- 幼児〜学童期:安定した成長が特徴
- 思春期:ホルモンによる急な伸び(思春期スパート)
- 思春期には、男女で成長のタイミングが異なります
気をつけたい成長のサイン
▶ 成長が遅れているかもしれないサイン
- 成長曲線の**線を2つ以上下回る(−2SDといいます)**ようになった
- 年間の身長の伸びが平均より少ない(小学生で4cm未満/年など)
- 同じ年の子と比べて極端に小さい・細い
▶ 過剰な成長の場合も要注意
- 成長が速すぎる、極端に背が高い
- 肥満に伴う身長の伸び(思春期が早まることも)
成長を見守る上で大切なこと
① 遺伝的な身長の目安を知る
ご両親の身長から、お子さんの目安の身長(予想身長)を出すことができます:
- 男の子:{(お父さんの身長 + お母さんの身長 + 13cm)÷ 2}
- 女の子:{(お父さんの身長 + お母さんの身長 − 13cm)÷ 2}
±4cmの範囲であれば、遺伝的な範囲内と言えます。
② 成長速度(年間の伸び)を見る
年齢ごとに身長の伸びには平均値があります:
- 乳幼児:年間25〜10cm
- 学童期:年間5〜6cm
- 思春期:年間8〜12cm(スパート時)
③ 骨の成長のチェック(骨年齢)
手のレントゲン(左手首)で骨の成熟度を測定できます。
→ 遅れている場合は「まだ伸びる可能性あり」、進んでいる場合は「早く成長が止まる」可能性があります。
成長に影響を与える要因
- 栄養不足・慢性疾患・ホルモン異常
- 遺伝的な疾患や染色体異常(ターナー症候群、トリソミー21など)
- 精神的ストレス・家庭環境による影響(心因性低身長)
- 早産や極低出生体重児の成長の遅れ(3〜4歳ごろまで追いつくことも)
最後に
お子さんの成長は、健康の大切なバロメーターです。成長の経過を丁寧に見守ることで、早期の気づきや適切な支援につながります。
「身長が小さいのでは?」「思春期が早い気がする」と思ったときは、どうぞ気軽にご相談ください。 実際に病気を疑う場合は、採血なども必要になります。精密な検査は専門外来を紹介します。