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お子さんの頭部打撲について
お子さんは発達段階において、転倒や転落による頭部打撲が起こりやすいものです。特に0〜4歳のお子さんは、頭部が体に比べて大きく、重心が高いため不安定になりやすく、転倒のリスクが高くなります。ご心配は当然ですが、幸いなことに多くの頭部打撲は軽症で、適切な対応により安全に回復します。
受傷直後の対応
お子さんが頭を打ってしまったら、まずは落ち着いて以下の確認をしましょう:
- お子さんの呼吸を確認する
- 意識がはっきりしているか確認する
- 普段通り話せるか、反応するか確認する
- 嘔吐や異常な眠気がないか観察する
- 手足の動きに異常がないか確認する
すぐに救急受診が必要な症状
以下の症状がある場合は、すぐに救急車を呼ぶか救急外来を受診してください:
- 意識障害(ぼんやりしている、呼びかけに反応が鈍い)
- 持続する強い頭痛や繰り返す嘔吐
- けいれん
- 手足の動きの異常や言葉のもつれ
- 瞳孔の大きさが左右で違う
- 呼吸に異常がある
- 高所(お子さんの身長の2〜3倍以上の高さ)からの転落
- 交通事故による受傷
医師による頭部外傷の評価
当院では、北米小児救急医療研究ネットワーク(PECARN)の基準に基づき、お子さんの頭部外傷を評価しています。この基準では、「下記の症状がない場合は非常に高い確率で頭の中は大丈夫である」ということが言われています。
2歳未満のお子さんの場合
- 意識変容(不機嫌、傾眠、反応の鈍さなど)
- 頭蓋骨骨折の触知または疑い
- 前頭部以外の皮下血腫
- 5秒以上の意識消失
- 高エネルギー受傷機転
- 親から見ていつもと違う様子
2歳以上のお子さんの場合
- 意識変容
- 頭蓋骨骨折のサイン
- 意識消失
- 嘔吐
- 強い頭痛
- 危険な受傷機転
もちろん上記の症状がないから検査をしてはいけないということではありません。
当方でお話をして、それでも心配な場合は頭部CTなど撮れる施設への紹介を行います。ただし乳幼児の場合、検査による被曝も問題になるので、そのあたりも含めて相談しましょう。
帰宅後の注意点
軽症と判断され帰宅する場合でも、以下の症状が出現したら、すぐに医療機関を受診してください:
- 頭痛が強くなる
- 嘔吐が繰り返される
- ぼんやりする、眠りがちになる
- 物がぼやけて見える、二重に見える
- 手足のしびれや動きにくさがある
- けいれんが起きる
生活上の注意
- 激しい運動は控えましょう
- 長距離の移動は避けましょう
予防について
年齢に応じた予防策を講じることで、多くの頭部打撲は防ぐことができます:
- 乳児期の予防策
- 高い場所に置かない
- 階段や危険な場所に柵を設ける
- ベッドからの転落に注意
- 幼児期の予防策
- 床の段差をなくす
- 滑り止めマットを使用する
- 階段の上り下りを見守る
- 幼稚園・学校年齢の予防策
- 安全教育の実施
- 適切な遊具の選択
- 必要に応じたヘルメットの着用
お子さんの頭部打撲については、判断に迷った場合はいつでもご相談ください。
当院では、お子さんの健康と安全を第一に考え、適切な診察とアドバイスを提供いたします。